■ 基幹艦隊の構成
基幹艦隊は銀河系内に1000〜2000あると言われており、互いに完全に独立している。地球と交戦したのはボドル基幹艦隊(第118基幹艦隊)で、その艦船定数は4,790,122隻である。
【分岐艦隊】
基幹艦隊は多くの分岐艦隊と呼ばれる艦隊で構成されている。分岐艦隊はランクづけがされており(規模・功績等によってか?)、他の基幹艦隊のポジションは、第3位のベルナル級以上の分岐艦隊旗艦にしか知らされていない。
ブリタイ艦隊はグリマル級という等級であるが、これが第何位なのかは不明。ただ、初期案ではブリタイ艦隊は辺境パトロール部隊という設定だったそうなので、それほど上位の艦隊ではないと考えられる。
【師団等】
カムジンの部隊、第109分岐艦隊・第7空間機甲師団の場合、そもそも師団というのは、陸軍の単位であること、カムジンの最初の任務が火星での戦闘であることから、元々第7空間機甲師団は陸戦を主眼においた部隊で、そこに独自の輸送力(艦隊)が付与されたもの、といった感じだろう。
また第13話で、包囲戦列を離れたカムジン艦隊が「およそ10隻」と報告されているが、これはゼントラーディ基準では小規模な方。(カムジンの性格からして、戦力を温存したりはしないと思う)
つまり師団とは、分岐艦隊の下に属し、特殊性のある編成を持った小規模(ゼントラ基準で)部隊、といった位置づけと考えられる。
【直衛艦隊】
ボドルザーの直属艦隊、というより基幹艦隊最高司令部の直属艦隊。特に重要な任務を任されるエリート部隊。
おそらく、ラプラミズの艦隊だけでなく、他にもいくつかの直衛艦隊があると思われる。
■ 兵員タイプについて
主に3タイプの兵員が、兵員工廠で生産されている。
【一般兵士】
汎用性の高い一般兵士タイプ。おそらく最初から将校、下士官、兵の別、また職種(兵科)別に生産されている(つまりパイロットは最初からパイロットとして)。
手柄によっては昇進もあるが、ある程度の出世の限界はあると思われる(これは地球の軍隊も同じ)。
【指揮官】
特に強靭な肉体をもち、短時間なら真空中にあっても行動可能なほど。体格も一般兵士よりひとまわり大きく、ずばぬけた戦闘力を持つ。
ex)ブリタイ、ラプラミズ、カムジン
【記録参謀】
指揮官の補佐をする役職。驚異的な記憶力、計算力を持つ。その代わりに戦闘力が犠牲にされており、体格がかなり小さい。
ex)エキセドル
エキセドル以外にも劇中にはラプラミズの記録参謀(#13)、どっかの艦隊の記録参謀(#27)が登場する。みんな一様に赤い髪をしているのだが、これも特徴か?
■ プロトカルチャーとの関係について
ボドルザー: |
プロトカルチャーとは、我々の遠い祖先のことだ。 |
ワレラ・ロリー・
コンダ: |
祖先? |
ボドルザー: |
そうだ。プロトカルチャーの時代には、我々人間の体はマイクローンのサイズしかなく、男と女が共に暮らし、文化というものがあったと伝えられている。 |
コンダ: |
文化? |
ボドルザー: |
そうだ。しかし、それがどのような世界であったかは、プロトカルチャー達の残していた記録が失われたため、詳しくは分からんのだ。 |
ロリー: |
失われた… |
ボドルザー: |
プロトカルチャーと接触した艦隊は、いつの間にか戦う力を失い、滅ぼされてしまうということだ。 |
ロリー: |
なぜです? |
ボドルザー: |
それが分かれば苦労はせん。 |
#11 ファースト・コンタクト |
ボドルザーの台詞を見ると、彼らはプロトカルチャーを自分達の先祖だと理解していたらしい(ゼントラーディに親子の概念はないが、彼らなりの概念でプロトカルチャーの正統な後継者だと思っていたのだろう)。
ただ、その存在を知るのは一部の上位の者に限られている。
誤解を受けがちだが、「ゼントラーディ」とは巨人兵を意味するのではない。年表にもあるとおり、プロトカルチャーの星間国家が分裂した結果、「ゼントラーディ派」と「監察派」に分かれたのであって、それぞれの勢力が別々に代理戦争をさせるための巨人兵士を造り出したのである。
つまり、現状は「ゼントラーディ軍が作った巨人兵士」と「監察軍が作った巨人兵士」が戦っている状況であって、分裂戦争当初はプロトカルチャー自身が兵士として戦っていた、ということも十分考えられる。
年表では、分裂戦争が始まったのがプロトカルチャー暦3000年、プロトカルチャーが滅んだのが25000年。この22000年の間に巨人兵士、彼らに使わせるための艦船、武器等の開発などが行われたはずである。
プロトカルチャーは、自ら作り出した巨人によって逆に支配されてしまうことを恐れていた。そのために、巨人たちには戦闘に関する事柄以外は与えなかった。
男女を隔離したのも、巨人たちが勝手に増えたり、恋愛感情から文化的発想や厭戦気分が生まれてしまうことを防ぐため。つまり完全にプロトカルチャーの管理下に置いておきたかったからなのであるが、なら何で最初から生殖能力を無くしておかなかったかといえば、「実験の結果戦闘力に40%もの低下が現れてしまった」(パーフェクト・メモリー)ためである。生殖本能と攻撃性は深くリンクしてるので、もっともな話である。
また、「マイクローンの住む星には手を出すな」という言い伝えは、もちろん自分達(プロトカルチャー)を攻撃しないようにとの措置であるが、結局は激しさを増すばかりの巨人たちの戦闘に巻き込まれ、プロトカルチャーは滅び去った。
第5話において、地球人がマイクローンと判明してからは、ブリタイは地球攻撃をやめたが、マクロスは元々監察軍のものなので攻撃してもいい、という判断になったようである。
プロトカルチャーと地球人との関係については、劇中では深く語られず、もしかしたらその遺伝子工学が地球人に影響を与えているかも…程度。
■ 階級について
階級名は以下の3つしか登場していない。具体的な設定もなし。
・一級装甲兵(ワレラ・ロリー・コンダ)
・一級空士長(ミリア)
・ゼム一級記録参謀(エキセドル)
並べてみると一つ見えてくるのは、「○級」というランク部分と職種(歩兵とか砲兵とか)と思われる部分を一つに混ぜて呼称する習慣らしいということである。
ミリアの場合、「空士」というのは航空自衛隊の空士とは全く別物である。彼女の立場からいって、将校であることは間違いない。
つまり空士あるいは空という部分が、パイロットという職種を表していて、それの一級ランク、と考える方が合理的である。
エキセドルの場合は、その特殊性から、「参謀」という役職であるというより、「記録参謀」という一つの職種だと考える方がいいかも知れない。「ゼム」というのは、それをさらに種別しているのかも。
いずれにせよ。実例があまりにも少なすぎ。
■ ゼントラーディの時間単位
劇中には、ゼントラーディ独自の単位がいくつか登場。
周期 |
ほぼ地球の一年と同じ |
ターム |
10年=8ターム。 1タームは10÷8=1.25年 |
アデノル |
22話に登場。エキセドルの話だと、ブリタイ艦はダイダロスアタックを受けても4アデノルや5アデノルは平気だそうなので、おそらく千年、万年単位と思われる。 |
ミクラ |
8話に登場。タレ流されるミス・マクロスのCM映像を「15ミクラ前からこの状態で」とエキセドルが説明。おそらく「時間」に相当するのでは。 |
ミル |
9話に登場。文脈からいって地球の「分」に相当すると思われる。 |
スペリング |
9話に登場。同じく文脈からいって地球の「秒」に相当すると思われる。 |
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